はじめに
耳にされた事はある2つの制度。
なんとなくやってみようかな?と思ったものの

積立nisa?iDeCo?それってお得なの?

はい。使い方によっては『運用』と『節税』が
同時に出来る素晴らしい投資方法です。
しかし、軽い気持ちで何となくで初めてしまうとお得どころか大損してしまう可能性もあります。
一口に『投資』といってもその方法は多岐に渡り、
『株式投資』
『不動産』
『FX』
『投資信託』
などたくさんありますが、この記事では初心者の方が一番始めやすくお得を取りやすい積立nisaとiDeCoに絞って解説していきます。
この記事でわかる事
- 積立nisaとiDeCoの制度概要が分かる。
- 積立nisaとiDeCoのメリットとデメリットが分かる。
- 積立nisaとiDeCo私の場合はどっちが良いのかが分かる。
お金を積立て少しでも増やしたいと思っている方、特に年齢の若い方はぜひ覚えておいて欲しい制度です。
ぜひ、最後までご覧下さい。
積立nisa iDeCo制度概要をざっくり解説
※制度概要についてご存知の方はここは読み飛ばして下さい。
あまり詳しく解説すると読む気が失せますので、ここではざっくりとだけ解説していきます。
まず、積立nisaもiDeCoも投資スタイルは『投資信託』になります。
ただの投資信託なのにどうしてこんなに注目されているのかは訳があります。
運用して得た利益には、通常20.315%の税金がかかってきます。その運用益を全て控除(ゼロに)してくれるのが積立nisaとiDeCoになります。
その上、iDeCoは運用する資金を全て税額控除(所得から差し引ける)出来る制度になります。
その代わり、
積立nisaは、上限額が設けられており、積み立て出来るのは年間40万円までで、期間は最長で20年間になります。
iDeCoは、毎月手数料(最低月額171円)がかかり、何があっても(本人死亡の場合は別)60歳まで積み立てている資金は引き出せません。
上限は職業などによって異なります。以下に積立nisaとiDeCoの特徴を比較しました。
ざっと、こんな感じです。
たくさんあっていきなりは覚えられないと思いますが、重要な部分は、『メリット』と『受け取り年齢』の2つです。
この2つだけは頭に入れて、後は解説を読み進めていって下さい。
積立nisa iDeCoメリットとデメリットをざっくり解説
では、積立nisaとiDeCoのメリットとデメリットを見ていきましょう。
まずは、iDeCoのメリット、デメリットです。
- 掛け金が全て所得控除になる。
- 運用で得た利益が全て非課税になる。
- 掛け金が60歳まで引き出せない。
- 毎月費用が発生する。
- 受け取り時に所得税&住民税が発生する可能性がある。
- 運用商品が少ない。
- (職種によっては)掛け金の上限が少ない。
- 近い将来、特別法人税(1.173%)がかかる可能性がある。
iDeCoはデメリットがやたら多い様に思います。
しかし、iDeCoにはたくさんあるデメリットを全て飲み込んでも良いぐらいの素晴らしいメリットがあります。
メリット・デメリットを順に解説していきます。
iDeCoのメリット
iDeCoのメリット1 掛け金が全て『所得控除』になる。
例) 所得300万円 税率15%の場合の税金
iDeCoなし 300万円×15%=45万円
iDeCo年間24万円 (300万円−24万円)×15%=41.4万円
控除額45万円−41.4万円=3.6万円
上記の例ですと、
年間24万円(毎月2万円)iDeCoでつみたてすると、所得から24万円が差し引かれ、結果、年末調整で36,000円返還されます。
36,000円と言うと100万円を年利3.6%で運用したのと同じ金額が、いきなり返還されるのです。
しかも、これがiDeCoでかけ続けている間ずっと続きます。
おまけに、
将来的に収入が上がると、税率が20%、30%と増額されますので、この控除額はもっと高額になってきます。
結果、
控除で取れるお得が大き過ぎるので他のデメリットを差し置いてもiDeCoは検討する余地のある制度と言えます。
『税額控除』の意味がよく理解できない方は
で、
税金の基礎的な事が学べますので、ご参照下さい。
iDeCoのメリット2 運用で得た利益が全て非課税になる。
これは、つみたてnisaのメリットと被りますが、通常運用益には20.315%の税金が引かれます。
例えば、
100万円を5%で運用すれば5万円の利益なのですが、実はこの5万円は丸々利益としてもらえません。
運用益には20.315%の税金が差し引かれ、実際の手元に残るのは39,842円になってしまうのです。
しかし、
積立nisaやiDeCoはこの税金が一切かかりません。
つまり、
丸々5万円をもらえる訳です。
掛け金は全額控除され、
運用益まで非課税になるので、
メリットだけ見ると完全に積立nisaよりiDeCoに郡杯が上がりそうですが、iDeCoには様々なデメリットも存在します。
順に見ていきましょう。
iDeCoのデメリット
iDeCoのデメリット1 掛け金が60歳まで引き出せない。
iDeCoの最大のデメリットはこれです。一度開始してしまうと、本人が死亡した時以外はお金を引き出す事が出来ません。いわゆる『資金拘束』を余儀なくされてしまうのです。
これは、例え大病を患い資金が必要になったとしても、どんな理由があったにせよ引き出す事は出来ないのです。
なので、iDeCoの基本コンセプトは
『老後』の為の資金を
『余裕』のある資金で貯める。
のがセオリーになります。
iDeCoのデメリット2 毎月費用が発生する。
iDeCoは毎月、管理費用を取られます。
費用は各銀行や証券会社によって違いますが、これはかけ始めてから最低60歳になるまでずっと取られ続ける費用ですので、なるべく安い所を選ぶ様にしましょう。
下記に、費用の安い金融機関を掲載しておきますので必ず下記から選ばれる事をオススメします。
- 楽天証券
- 松井証券ではじめるiDeCo
- マネックス証券
- イオン銀行
- 大和証券
- 三井住友銀行
- auアセットマネジメント
- auカブコム証券
- SBI証券 iDeCo
以上の金融機関は全て費用は同一で171円で最安値です。
しかし、他金融機関ではもっと手数料がかかり、一番高い金融機関となると毎月629円もの費用を取られてしまいます。
長期間に渡って支払い続ける費用ですので、ここは気を付けたい所です。
商品数が多いし、魅力的な商品が多い事からオススメは『楽天証券 』『SBI証券 iDeCo』です。
後、商品を考え方が分からない方は『松井証券ではじめるiDeCo 』でも良いですね。
ちなみに、僕は『楽天証券 』を使用しています。
iDeCoのデメリット3 受け取り時に所得税&住民税が発生する可能性がある。
これは、かなりの方が回避出来ます。
平たく言えば『退職金がそんなに出ない方』は回避できるのですが、
詳しく説明し出すと長くなりますので、気になる方は、
を読んでもらえれば分かりますので良ければご一読下さい。
iDeCoのデメリット4 運用商品が少ない。
金融機関によって異なりますが、少ない所で10種類、多い所でも40種類程度です。
ただ、金融機関によって扱っている商品がバラバラなので、まず自分の投資したい商品を選んでから金融機関を選ぶ。
と言う手もあります。
ちなみに私のオススメは3つです。
・SBI証券
・松井証券ではじめるiDeCo

iDeCoのデメリット5 掛け金の上限が少ない。
最初の表にも記載していますが、職業によっては掛け金の上限が少ないです。
なので、
最後まで読んでみて、iDeCo向きだなと思ったらiDeCoをMAXまで掛けて、まだ余裕があれば積立nisaで運用されるのが賢い方法です。
iDeCoのデメリット6 近い将来、特別法人税がかかる可能性がある。
iDeCoの基本的考えは、
『本当はその年に完結しなければいけない課税を繰延べている。』と言う考えがあるらしいです。
なので、
税金の延滞利息として毎年、『特別法人税』と言う税金を残高の1.173%を支払わなければいけない。としています。
しかし、
今は資金集めの為に『特別法人税』は凍結され続けています。
これは、
毎年議論がされていますが、ある程度資金が溜まってきた段階でいきなり可決される可能性も考えておかなければなりません。
税金を免除される。
と言うメリットがあるからiDeCo内で運用しているのに、その資金に税金を掛ける。
と全く理解しがたい税金です。
もし、
『特別法人税』が解禁されたら、
60歳まで絶対資金拘束される上に、その資金には毎年1.173%の税金が課せられる。
というとんでもないリスクが潜んでいます。
iDeCoは僕も利用していますが、この『特別法人税』が課せられる様になってしまったら、
『毎年1.173%の税金』が取られる上に
『60歳』まで解約出来ない。
と言うクズ制度になってしまいます。
僕は、国民の大反対が起きる事からこの『特別法人税』はまだまだ凍結されたままだと踏んでいます。
iDeCoの解説は以上になります。
続いて、積立nisaのメリット・デメリットについて解説していきます。
積立nisaのメリット・デメリット
- 運用で得た利益が全て非課税になる。
- 資金拘束がない。
- 商品数が豊富。
- 始める年齢が自由
- 掛け金は所得控除にならない。
- 最大で20年間しか運用益がゼロにならない。
こんな感じです。
順番に解説していきます。
積立nisaのメリット1 運用で得た利益が全て非課税になる。
これは、iDeCoとかぶるメリットです。先ほどの説明通り、運用で得た運用益に対する税金(20.315%)が全くかかりません。
積立nisaの最大のメリットです。
積立nisaのメリット2 資金拘束がない 。
先ほどのiDeCoの最大のデメリットである『60歳まで引き出せない。』
と言った資金拘束が一切なく、いつでも好きな時に資金の引き出しが出来ます。
これは、
iDeCoが特殊であり、他のどんな投資手法を用いても基本、資金を拘束される事はありません。
積立nisaのメリット3 商品数が豊富 。
積立nisaの商品数は179種類(2020.3月現在)あります。
iDeCoの商品数は金融期間により異なり、多くても40種類なので、それと比べると圧倒的な商品数に思えますが、実は、日本で扱う『投資信託』の商品数は約6,000種類あります。
それに、比べるとかなり少ないんじゃないの?との印象を持たれる方も多いと思いますが、『投資信託』には
絶対買ってはいけない。と言う『ハイリスクハイリターンの商品』や、『詐欺まがいの商品』も含まれています。
しかも、
それが何と全体の8割以上ととんでもない割合を占めます。
しかし、
積立nisaに関しては金融庁のかなり厳しい審査をパスした、いわゆる‘厳選’された商品のみで構成されています。
初心者には、
詐欺めいた『ハズレ投資信託』を除外された上での179種類ですので、ある意味すごく選びやすいと言えます。
iDeCoに関しても、ほとんど『ハズレ投資信託』は含まれてはいません。
積立nisaに関しては、『ハズレ投資信託』を除いた上に、種類が豊富なのがメリットとのみと言えます。
積立nisaのメリット4 始める年齢が自由。
iDeCoは基本、
10年以上積み立てして、60歳〜70歳の間に受け取らなければいけない。と言ったルールがありますが積立nisaには、受け取りの年齢制限がありません。
なので、
この記事をご覧になられた方が60歳を超えておられる様であれば、積立nisa1択になってきます。
若い方だとiDeCoが良いのか?と言えば、そんなことはなく、iDeCoのデメリットをよく理解された上で選ぶ必要がありますが、それはまた、後ほどの章で解説していきます。
積立nisaのデメリット1 掛け金は所得控除にならない。
通常、どんな運用手段を用いても、掛け金が『所得控除』になる。
なんて事はまずあり得ません。
これも、iDeCoの特殊なメリットと捉えるべきであり、先ほどiDeCoのメリットの所でも述べましたが、ここがiDeCoの最大のメリットです。
積立nisaのデメリット2 最大で20年間しか運用益がゼロにならない。
iDeCoの場合は、年数ではなく70歳まで(積み立ては60歳まで)。と年齢で決められているのに対し、積立nisaの場合は、年齢に関わらず非課税期間は20年となります。
20年を超えて投資を続けた分に関しましては、
20年後の時点を基準価格として、その価格からの値上がり益に対して課税(20.315%)されます。
少し意味が分かりにくいと思いますので、図にしました。
積立nisaを使った運用例です。
赤、青どちらの場合も100円で始まり、25年後には、また100円で終わると言う悲しい例ですが、青の場合だけ税金がかかります。

えっ?積立nisaって非課税じゃないの?

20年間までは非課税ですよ。
なので、20年の間に運用を辞めた場合はいつでも非課税です。

じゃあ、25年間積み立てしたら両方課税されるのではないの?

これは、20年後に『ここで非課税枠は終わりですよ』って事で
リセットされるんです。

どう言う事?

つまり、そのまま積み立てを継続する場合、
20年後の時の価格から再スタートすると言う訳です。

じゃあ、
赤の場合は150円で、
青の場合は60円
が基準になるって事?

そう言う事です。なので、赤の場合は値下がりしているので非課税ですが、青の場合は(100円−60円)40円利益が出ているので40円に対して課税(20.315%)されます。
少し、ややこしいですね。
どちらも最終的には100円なのに青にだけ課税されるのは、
『20年後の価格がスタートの価格になるから。』
と言う事です。
つまり、
20年後に値下がりしていたので、株価が持ち直すまで持っておこう。
と持ち続けて、元の価格に戻ったから売却したら、課税されてしまった。って事にもなり兼ねません。
結局、この例の場合、
積立nisaを使わなかったら非課税だったのに、
積立nisaを使ってしまったばっかりに課税される。
と言う何とも皮肉な結果になっています。
これは、かなり運が悪かった方の例ですが、こう言う事態もあり得ると言う事だけ頭に入れておきましょう。
積立nisa iDeCo私の場合は?
制度概要がある程度理解できた所で、一体私の場合はどちらが良いの?を色んな方のケースで確認していきたいと思います。
(積立nisaとiDeCo)専業主婦の場合
専業主婦の場合ですが、この場合は何の迷いもありません。積立nisa1択です。
専業主婦の場合、税金を納めていませんのでiDeCoの最大のメリットである、
『掛け金が全て所得控除』
と言う恩恵を全く受けれません。
その上、iDeCoのデメリットとなる
『毎月の費用』であったり、
『60歳までの資金拘束』
があったりします。
iDeCoの最大の武器である『掛け金控除』と言うメリットが使えない。となると積立nisa1択で問題ありません。
(積立nisaとiDeCo)20代、30代の場合
20代の方の場合の積立nisaとiDeCoのメリット、デメリットをまとめました。
結論から言うと、20代の場合積立nisaがオススメです。
理由は以下の通り。
- 積立nisaは資金がいつでも引き出せるがiDeCoは60歳まで資金拘束される。
- iDeCoの特別法人税(1.173%)が発令されるとその後長期間、費用を取られ続ける事になる。
- 積立nisaの方が商品数が多く、アクティブな運用が出来る。
- 女性の場合、結婚で専業主婦になる可能性がある。
1つずつ見ていきましょう。
1.積立nisaは資金がいつでも引き出せるがiDeCoは60歳まで資金拘束される。
iDeCoのデメリットの1つとして、資金を60歳まで拘束されると言うのが挙げられます。
まだ、20代の場合ですと、30年以上資金が拘束される事になります。
20代からの長い人生で、資金の入り用のイベントがたくさん訪れます。
例えば、
『一人暮らし』
『結婚』
『旅行』
『両親の不慮による支出』
『家の購入』
『車の購入』
まだまだ、たくさんありますが、この様なイベントがあっても、今まで積立ててきた貯金を少し崩して足しにしよう。
何て事は一切出来なくなります。
一旦、iDeCoに資金を入れてしまうと、何が何でも老後の資金としてしか使い道がなくなってしまいます。
その点、積立nisaですといつでも引き出し可能なので、運用益分だけ使って旅行に行く。なんて事も可能です。
2.iDeCoの特別法人税(1.173%)が発令されるとその後長期間、費用を取られ続ける事になる。
先程も解説しましたが、iDeCoには本当は『特別法人税』がかかってきます。
現在は、景気の様子を見て資金を株式に流す為にこの『特別法人税』は凍結されています。
そして、この凍結解除はいつ発令されるか分かりません。
しかも、この『特別法人税』は掛け金ではなく資金の『残高』に対して掛けられるのです。
これは、どういう事かと言うと、20代の内からじっくり資金を貯め続けてある程度『資金』が貯まってきてから発動されてしまうと、毎年かなりの負担になってきます。
例えば、100万円貯まった時点で発動されてしまうと、特別法人税11,730円+手数料がかかってきます。
しかも、
その資金は60歳まで拘束されているので、毎年1.173%もの特別法人税を強制的に取られる事になってしまうのです。
毎年残高から1.173%かかると言う事は、毎年それ以上にアクティブな運用する必要に迫られてきます。
50代を超えて、ディフェンシブな運用にチェンジしていく際に、この『特別法人税』はかなりの負担になってきます。
『特別法人税』が発動された時点でiDeCoは国の奴隷の様なクソみたいな制度になってしまいますので注意です。
※アクティブ運用(リスクを恐れず、積極的にリターンを求めて運用する事)
※ディフェンシブ運用(リターンを狙いつつも、なるべくリスクを取らない様に守りに重きを置いた運用方法)
3,積立nisaの方が商品数が多く、アクティブな運用が出来る。
20代の内は、まだまだ先が長く『長期』に渡って運用する事が可能です。
詳しい説明は省きますが、長期に渡って投資する事は値下がりしにくく、長期になればなる程『運用益』を期待出来ます。
従って20代の内はアクティブ運用に向いていると言えます。
肝心な商品のラインナップですが、
iDeCoの場合、商品数は10〜40種類程度です。(金融機関により異なる。)
それに比べ、積立nisaは現在179種類(2020.3月時点)もの商品があり、その中にはアクティブやディフェンシブ運用など幅広いラインナップで構成されています。
4.女性の場合、結婚で専業主婦になる可能性がある。
女性の場合は、結婚を期に専業主婦になる可能性があります。
出産時のみ専業主婦なら構わないですが、
ずっと専業主婦の場合は、先程の『専業主婦の場合』の解説通りです。
20代、30代は積立nisaが良い理由 まとめ
- 若い内は、『アクティブ』投資がガンガン出来るので商品数が多い積立nisaが良い。
- iDeCoの場合、今後入り用があっても貯金を切り崩す事が出来ない。
- iDeCoで現在凍結されている『特別法人税』を復活させられるリスク大。
- iDeCoは女性は専業主婦になる可能性があり、『所得控除』の恩恵を全く受けられない。
こんな感じで、iDeCoのデメリットが色濃く反映される年代ですので、結果積立nisaがオススメの投資スタイルになります。
次に、40代、50代の場合のオススメを見ていきましょう。
(積立nisaとiDeCo)40代、50代の場合
40代、50代から積立nisaやiDeCoを始められる場合のメリット・デメリットは以下の通りです。
- iDeCoの場合、給与が上がってきている場合が多く、『税額控除』で返ってくる金額も多くなる。
- iDeCoの最大のデメリットである『60歳までの資金拘束』までの期間が短い。
- 50代を超えてくると、ディフェンシブな投資スタイルに変える必要がある為、iDeCoのラインナップでも十分まかなえる。
先程の20代、30代とは真逆な印象ですね。1つずつ見ていきましょう。
1,iDeCoの場合、給与が上がってきている場合が多く、『税額控除』で返ってくる金額も多くなる。
20代、30代の時と違い『給与』自体が高くなってきている年代です。
給与が低い内は、税額が15%ですが、給与が上がってくると税額は20%、30%と上がっていく事になります。
例) 年間240,000万円iDeCoに支出した場合の返金額
税額20% 240,000×20%=48,000円
税額30% 240,000×30%=72,000円
と、年間の返金額に大きな差が出来てきます。
つまり、
iDeCoの最大のメリットである『所得控除』は、『給与』が高ければ高い程、更に享受できるのです。
2.iDeCoの最大のデメリットである『60歳までの資金拘束』までの期間が短い。
何度も述べていますが、iDeCoの最大のデメリットはこの60歳までの『資金拘束』にあります。
年齢が高い分、ある程度の人生のイベントは乗り越えてきているだろうし、ある程度の貯蓄があるのではないでしょうか?
もし、
そう言った方であれば、今からの積み立ては『余裕資金』で行う事になり、積み立て金を60歳まで拘束されても何とか対応出来る。と考えます。
後は、
単純に60歳に近い分『資金拘束』の期間が短くなり、当然、『特別法人税』の発動リスクも少なくなります。
3.50代を超えてくると、ディフェンシブな投資スタイルに変える必要がある為、iDeCoのラインナップでも十分まかなえる。
投資の負けない基本スタイルは、
『長期』
『分散』
『積立』
の3つになります。
積立nisaもiDeCoも
『積立』
ですし、色んな銘柄に投資しているので
『分散』
も効いています。
しかし、
特に、50代から始めようと言う方は、
『長期』投資は出来ません。
その上、資金を受け取る寸前に大暴落が起きてしまうリスクを考えると、どうしても『ディフェンシブ』な投資スタイルにせざるを得ません。
結果、商品数で言うと積立nisaの方が圧倒的に多いのですが、ディフェンシブな投資スタイルであれば、iDeCoでも十分まかなえます。
40代、50代はiDeCoがオススメな理由 まとめ
- 『給与額』に伴って、『税率』も上がる為、給与が高い40代50代はiDeCoの『所得控除』の恩恵をより多く受けられる。
- 60歳まで資金拘束されるiDeCoの拘束期間が必然的に短い
- 50代以上はディフェンシブな投資スタイルにする必要があり、その場合、積立nisaでもiDeCoでも商品数は十分である。
20代、30代とは逆にiDeCoのメリットを多く受け取りながら、デメリットは小さくなっていますので年齢を重ねるごとにiDeCoの方がオススメになってきます。
特に50代からの投資スタイルは慎重になる必要がある為、下記も合わせてご覧下さい。
積立nisaとiDeCo。私の場合はどちらがイイの?を徹底解説 のまとめ
積立nisaとiDeCoを徹底比較してみましたが、いかがでしたでしょうか?
私の場合は?の所では、一般的な方の場合で解説させて頂きましたので、該当しないケースもあったと思いますが、
ざっくりした考え方は、
- 収入が高い方はiDeCo、低い方は積立nisa
- 年齢が高い方はiDeCo、低い方は積立nisa
資金に余裕のある方は両方される事をオススメしますが、まずは自分に合った方の枠を使い切ってから、もう一方を継ぎ足して投資するのが良いですね。
最後に証券会社がたくさんあり過ぎて迷ってしまったら、『SBI証券』『楽天証券』を選んでおけば間違えないです。
両者共、手数料が安い上に商品が豊富です。
僕は、つみたてnisaもiDeCoも楽天証券を使用しています。
特につみたてnisaでは引き落としを楽天カードにしておけば1%のポイントが付与されます。
その時点で1%で運用出来ている様なモノなのでオススメです。

最後までご覧頂きありがとうございました。
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