はじめに
何かしらの保険に入っている方は90%と驚異的な数字の日本。果たしてその保険本当に必要なのでしょうか?
答えはほぼほぼ保険は不要です。
そこには、保険に対する考え方のズレがあるようです。
※この記事での保険とは『生命保険』『医療保険』『貯蓄型保険』を指します。(傷害保険は除く)
この記事で分かる事
・保険がなぜ不要なのかの理由。
・皆さんが保険に加入してしまっているカラクリ。
保険に対する考え方のズレ
保険は不要かどうかはともかく、日本人はとにもかくにも保険が大好きです。
保険に対する元々の意味と、加入されている方の考え方のズレをそれぞれの保険の場合で解説していきます。
保険が不要な理由【生命保険 編】
特に生命保険は人生の3大支出の一つとも言われており、人によってはかなりの高額な金額を払い続ける事になります。
ですが、そもそも保険の正しい考え方とは
その事柄が起きた時に自分や家族の人生が行き詰まってしまう様な事に対して掛けておく物です。
例えば、小さなお子様がいる家庭で父が亡くなってしまった時に母と子供がたちまち生活出来なくなってしまう。
こんな時の為には生命保険は必要です。
しかし、私に相談される方で多いケースが、
『子供の為にお金を残してあげたいから生命保険をかけている。』
と言うケースです。
この場合目的が
『保険』のために掛けているのではなく、
『貯蓄』のために掛けていますよね。
『保険』の本来の目的である、
『人生が行き詰まってしまう事を回避』する為に掛けているのではなく、
いつの間にか『貯蓄』の為に加入してしまっています。
これが、いわゆる保険への考え方のズレです。
ゆえに生命保険は不要です。
子供にお金を残してあげたければ、生命保険の保険料を全て貯金に回す方が賢い選択です。
繰り返しになりますが、
その事柄が起きた時に自分や家族の人生が行き詰まってしまう様な事に対して掛けておくものです。
この場合、生命保険をかけているその方が亡くなられた時、
生活が出来なくなりますか?
人生が終わってしまいますか?
例えばですが、
・遺族年金が支給される。
・近所に頼れる親がいる。
・ご自身自体も稼ぎがある。
・ローンがチャラになる。
などであれば生活が困窮はするものの生活が出来なくなってしまう事はないのではないでしょうか?
貯金であれば、もし被保険者が亡くなられた時はそれが生命保険代わりにもなりますし、生命保険代わりに使わなくても、必要に応じていつでも引き出したりする事も出来る非常な便利な資金にもなります。
例えばもし、治療で大金が必要になった時、
『貯金』の場合はすぐにでも引き出せますが、
『生命保険』にしていると必要な治療にその資金は使えず、
亡くなってしまった時にお金が入る。
と言う皮肉な結果にもなりかねません。
【保険が不要な理由】医療保険 編
医療保険は何かあった時に手術一時金や入院給付金が出る。
と言う非常にありがたい保険ですよね。これは、貯蓄が少ない方には非常にありがたい制度だと思います。
貯蓄が少ない方には。
です。
医療保険も先ほどの生命保険と考え方は一緒です。
医療保険をかけている方が入院などで長期離脱を余儀なくされた場合に、
たちまち生活が出来なくなってしまう場合加入するのが正しい医療保険のあり方です。
この場合は、加入しておかなければ人生設計が大きく狂いかねませんので是非加入をオススメします。
しかし、医療保険に加入されている方の意見としては
・手術代がいくらかかるか分からないか分からないので加入しておかないと恐い。
・貯金が目減りするのが嫌だ。
・手術や入院をしたら、すごくお金が入ってきて得したと言う話を耳にした。
貯蓄型保険
こんな所です。とにかく日本人は何でもかんでも保険で完結しようとする傾向がある様です。
保険での運用は、加入者から預かった資金をプロのファンドマネージャーが運用します。
ここまでは投資信託なども一緒なので良いのですが、
1つ目の問題として『手数料が高過ぎる。』と思われる事です。
なぜ、『思われる。』
と表現なのかと言うと実は保険会社は一切手数料を開示していません。
普通に考えて投資商品で手数料が分からないなんてあり得ないのですがなぜか保険の世界では通用する様です。
ざっくりのイメージで解説すると年利5%で運用出来ている商品があったとしたら、
保険商品 年利5.0%−手数料X=実質年利1.5%
万が一の事が起きた場合
では、万が一の時の場合に保険に加入していなかったらどうなるのかをざっくり解説していきます。
大黒柱が亡くなってしまった。
父が亡くなられた場合は母に遺族年金が入ります。
場合にもよりますが、父がもらうべき年金額の4分の3がもらえます。
その上、もし持ち家の場合、持ち主の方のローンがチャラになります。(団体信用生命加入の場合)。
つまり、亡くなられたら一番困るであろう父が亡くなられた時でも場合によっては収入がほとんど減る事がないのです。
ちなみに、働き盛りの父が亡くなられた場合の収支は以下の通りです。
・持ち家でローンがある場合、ローン支払いがゼロになる。
・それまでに生命保険代わりに貯めた貯金。
癌になり長期入院を余儀なくされた。
保険のマーケティングの秀逸さ
親が当たり前の様に加入していたり、CMなどでバンバン情報が入ってきたりで切っても切れない関係である保険。
それには、保険会社のマーケティングの秀逸さがあり、言い方が悪いですが皆さんはその戦略に巧みに翻弄されていると言えます。
人を動かす一番のテクニックは感情を揺り動かす事ですが、特に不安の感情を揺り動かされると人は行動すると言われています。
コロナショックのマスクや除菌グッズなどがわかりやすい例ですね。
保険会社はその事をよく知っていて
・人生100年時代
・長生きリスクに備えましょう。
などと長生きする事さえリスクと言って消費者をあおりまくっています。
そして、自らあおったリスクを
・一生涯保証
・何度でも保証
などと、自ら手を差し伸べる訳です。
この心理テクニックは新興宗教などの洗脳テクニックと全く同じです。
そして、そうして集めた資金で、膨大な資金を注ぎ込み、
ものすごくイメージの良さだけを植え付けるCMをバンバン流しているのです。
資金力があるのでマーケティングのプロや、CMプランナーなども日本のトップクラスの精鋭ばかりを揃えて製作する事が出来るのです。
保険の相談だけの窓口業務もあります。
相談無料ですが、当然その人達はボランティアでやっている筈はありません。
必ず、誘導して何かしらの保険に加入してもらおうと巧みに誘導してきます。
ちなみに、私は相談料をいただいているファイナンシャルプランナー(FP)なので保険は売りませんが、
大体のファイナンシャルプランナーは保険屋に所属している事が多いです。
そう言った保険屋所属のFPに相談してしまうと、保険が必要ない方でも保険で解決しようとしてきます。
それがその方達のそれが仕事なので、その人達を悪く言うつもりはありませんが、
中にはお客様の都合度外視で、より自身の報酬が高い保険商品を無理やり売りつけているケースもある様です。
はじめに 日本では、資格の名前だけが先行しているイメージのあるファイナンシャルプランナー(以下FP)ですが、僕が感じている一般的なFPに対するイメージは、お金に詳しい人?保険屋さん?名前しか分からない。こんな感じです。 皆さんも、同様ではないでしょうか? 一言で言うとFPはお金のプロアドバイザーです。 そして、お金のアドバイスとは、 『年金を含めたライフプラン』 『保険の見直し』 『毎月の家計のやりくり』 『住宅購入のアドバイス』 『節税のアドバイス』 『運用方法のアドバイス』など 多岐に渡ります...
ファイナンシャルプランナー(FP)が教える。絶対に相談してはいけないFP3選 - FP中野の生活向上委員会
少し、話しが逸れましたが、
保険会社は良いイメージを植え付けるマーケティングを心理学も駆使し巧みに行い、
人海戦術で、FPなどの有資格者を使い保険加入者を増やしている訳です。
そして、その
・凝ったCMやチラシ
・東京の一等地に建てられた自社ビルの運営費用
などなどは紛れもなく保険加入者から捻出されています。
【保険は不要です。基本的な考え方をファイナンシャルプランナー(FP)視点で解説】のまとめ
いかがだったでしょうか?
保険の基本的考えは
『その事柄が起こってしまった時に人生が詰んでしまう。』
そのために、みんなから集めたお金で困った人を助けましょう。と言う相互補助が基本です。
この考え自体は大賛成ですし、上手に利用する分にはどんどん使っていきたい保険ですが、
私が見たお客様の印象では不要な保険を無理に加入している方が非常に多いです。
もう1度原点に立ち帰って、その保険は本当に必要かどうかを見極める事をオススメします。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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